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Russian Birds


Tupolev134 ツポレフ134






1965年に開発された双発ジェット機。ベースは軍用機で、機体後部にエンジンを装備している。乗客数は80人と、サイズ的にはフォッカー70並である。A型、A-2型、A-3型、B型などがあり、現在活躍を続けている機体はA-3型が多い。A型には軍用機をベースにした証とも言えるガラス風防のナビゲーター席が機首部分に作られている。騒音規制がクリアできないため、欧州や日本の空港には乗り入れできないが、ロシアの国内線などで比較的現役で飛んでいる機材が多く、今しばらくは現役で活躍するようだ。


左:Aeroflot Tupolev134 RA-65785 (Full Colour)
右:Aeroflot Tupolev134 RA-65784 (Soviet Flag)

  本家アエロフロートのツポレフ134は、ロシア国内からの近距離路線を中心に運行していた。もちろん欧州への路線はお手の物で、よく低需要路線(ロシア地方都市〜欧州、モスクワ〜欧州地方都市)に入っていたようだ。乗客数が80人くらいと、ちょうどフォッカー70クラスなのが受けているのか、ロシア国内線では現役を続けている。
ソ連時代のツポレフ134.モスクワオリンピックのオフィシャルエアラインのステッカーがつけられている。後ろにやはりソ連国旗のツポレフ154Bが止まっているが、撮影されたのは西側の空港である。


左:DONAVIA Tupolev134B RA-65104 (Full Colour)
右:Pulkovo Airlines Tupolev134 RA-65088 (Full Colour)

Donaviaはロシア、Rostov-na-Donuをベースに飛ぶ航空会社で、設立は1993年である。比較的早くから欧州に飛来している。保有機はツポレフ134、ツポレフ154、それに貨物用のアントノフ12という構成である。ツポレフ134は現在も現役と続けている。
プルコボ航空は、サンクトペテルブルグ、プルコボ空港をベースに飛んでいる会社で、アエロフロートのプルコボ空港拠点が独立したもの。アエロフロートの塗装はさっさとやめて、自社オリジナル塗装を導入している。こちらも未だにロシア国内線では現役を続けている。


左:Belavia Tupolev134 EW-65676 (Full Colour)
右:Moldova Tupolev134 CCCP-65094 (Based SU Colour)

Belaviaはベラルーシ共和国のフラッグキャリアで、メインはこのツポレフ134であった。欧州各地への路線をツポレフ134で運航していたが、騒音規制により、現在はB737に置き換えられている。
MOLDOVAのタイトルだけ入ったツポレフ134は、ソ連崩壊直後、1992年頃の写真である。どうもモルドバ航空として運行する予定だったのか、このようなとんでもないものが登場した。その後当然だがモルドバ航空の塗装に改められている。


左:Air Ukreine Tupolev134 CCCP-65134 (Full Colour)
右:Moldova Tupolev134 CCCP-65094 (Based SU Colour)

ツポレフ154でも紹介したエアウクライナのツポレフ134。こちらはレジの部分、小さくCCCPと残っている。1992年頃の撮影。アエロフロートの塗装を残したフルカラーである。
MOLDOVAのタイトルだけ入ったツポレフ134は、ソ連崩壊直後、1992年頃の写真である。どうもモルドバ航空として運行する予定だったのか、このようなとんでもないものが登場した。ただ、この機材、どうやらVIP輸送機として使われているのか、あまりその後見かけないようだ。


左:Air Moldova Tuporev134A-3 CCCP-65707 (No mark in tail)
右:Air Moldova Tupolev134A-3 ER-65140 (Full Colour)

さらにソ連崩壊直後のモルドバの航空会社、Air Moldova。アエロフロートの塗装が色濃く残っているが、尾翼にはロゴマークも国旗も入っていない。機体には赤字でAIR MOLDOVAのタイトルと国旗、どうもロゴマークが決まる前の移行塗装だったようだ。1993年頃に欧州で撮影された写真。
最終的にこれが「正規塗装」となったAir Moldovaの塗装。しかし、この後また塗装が変わり、同社のツポレフ134は、他の旧ソ連の航空会社と同様、垢抜けた塗装に変わってしまっている。


Belarus Tuporev134A-3 CCCP-65133 (Based SU Color)

ツポレフ154でも紹介した尾翼がベラルーシ国旗、塗装はアエロフロートだが、タイトルはキリル文字でベラルーシとなっている。この機材もその後Belaviaに編入された。



左:Baltic International Tuporev134 YL-LBK (Full Color)
右:Estonian Air Tupolev134 ES-AAK (Full Colour)

バルト3国はソ連から一歩お先に、と独立してしまった関係もあり、かなり早くから独自のエアラインが登場していた。リトアニア航空が時期的にはかなり早かったのだが、その後ラトビアにもこのBaltic International Airlinesが登場した。当初はこうした旧ソ連製機材を大事に使っていたが、1995年くらいからサーブ340、続いてAvro RJ70を導入し、名前もAir Balticと変えてしまった。当のAir Balticは米国Baltic International USAとラトビア政府、スカンジナビア航空の合弁企業として成立しているが、もちろんラトビアのフラッグキャリアである。
エストニア航空は1991年にツポレフ134などを使って設立された。こちらも旧ソ連製旅客機を1995年頃まで使っていたが、やはりボーイング737を95年、フォッカー50を96年(こちらはデンマークのマースクエアの中古機)に導入して、旧ソ連製旅客機は姿を消した。今の塗装の「走り」をこのツポレフに感じることができる。


左:CSA Czechoslovak Airlines Tuporev134 OK-EFX (Full Colour)
右:Malev Hungalian Airlines Tuporev134A HA-LBD (Full Colour)

チェコスロバキア航空(現在のチェコ航空)は、1990年代前半までツポレフ、イリューシンといった旧ソ連製旅客機を使っていたが、B737やATR72などを次々導入した関係で姿を消した。チェコスロバキア航空の新塗装(A310導入時の塗装)になったツポレフやイリューシンはまれで、この写真は1994年、欧州で撮影されたものである。
マレブハンガリー航空は旧ソ連機を使う傍ら、独自の社会主義政策を取っていた当時のハンガリー政府の意向でボーイング737-200も使用していた。ところが社会主義が崩壊した後も、資金難なのかツポレフをかなり大事に使用している。さすがにこのツポレフ134はフォッカー70にリプレースされたが、ツポレフ154は今だ現役。恐らくかなり後になっても飛んでいる可能性が大きい「東欧の旧ソ連機」になるだろう。


左:Balkan Burgalian Airlines Tuporev134 LZ-TUS (Old Colour)
右:Albanian Airlines Tuporev134A LZ-TUJ (Full Colour)

バルカンブルガリア航空のツポレフ134、なぜか欧州からフルカラーのものが送られて来たことがなく、なぜか送られて来たのが旧塗装であった。この塗装はツポレフ154のところでも紹介したが、現在の塗装になっているツポレフ134もかなり存在した。1998年にはすでに姿を消しているが、Hemus Airという会社に元バルカンブルガリア航空のツポレフ134は在籍しているようだ。ちなみにチェコスロバキア航空のツポレフ134も2機、この会社へ移籍している。
そのHemus Airがリースに出したツポレフ134は、長いこと鎖国していたアルバニアの航空会社、Albanian Airlinesで飛んでいる。謎多きアルバニア航空だが、最近になって欧州に飛来するようになったようだ。アルバニアにはADA Airという会社もあり、こちらはヤコブレフ40と42を保有している。


左:INTERFLUG Tuporev134 D-AOBF (Old Colour)
右:Syrianair Tuporev134 YK-AYA (Full Colour)

ドイツ統一の後運行停止になってしまい、そのまま会社が解散したインターフルークのツポレフ134。A310に導入された白系の新塗装を一度も纏うことなく、会社が消滅してしまったので、旧ソ連機についてはこの赤をベースにしたソ連機塗装しか存在しない。この写真はドイツが統一した後に撮影されたもので、登録番号が旧西ドイツ(現在のドイツ)を示すDで始まるレジになっている。東独籍の機材はDDR-で始まる登録番号となっている。ちなみにこの会社、よく某雑誌でインターフルグと書かれていたが、妙に現地語読みにこだわるくせにこういうちょっとしたことには気がつかないようだ。もちろんドイツ語読みではインターフルークまたはインターフルクになる。
旧ソ連、東欧以外の国で活躍するツポレフ134はものすごく少ない。とりあえず知りうる限りではベトナム航空やエアコリョ(朝鮮民航)、それにこのシリア航空の3社くらいである。ベトナム航空の分は最近まで活躍していることが確認されたが、すでにA320にリプレースが進んでおり、98年の時点ではまだ3機、登録が残されている。シリア航空の分は、相当老朽化したカラベルこそ引退したが、ツポレフ134はまだまだ現役である。この登録番号の機材はVIP用になっているようだ。


Air Koryo Tuporev134A-3 P-814

アジアではおそらく唯一と思われる現役のツポレフ134。北朝鮮のエアコリョの機体は、週に2回、平壌からウラジオストクに飛んできており、通常はイリューシン18による運航のようだが、この日はツポレフ134が飛来。イリューシン18も相当の貴重品だがツポレフ134もめったにお出ましにならないだけに、結構貴重である。




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